長期投資家のコラム:新NISAは満額にこだわらなくていい。NISA貧乏にならないための投資術

投資

新NISAが始まって年間360万円、生涯投資枠1800万円という
大きな非課税枠を少しでも早く少しでも多く投資したくなる
人が多く、あおる人もまた多いです。

他方では若い世代を中心に、新NISAのつみたて投資枠で
売却する人が増えている人も増えています。

実際20代以下の売却率は2024年の4%台から
2025年には約9%まで上昇したとされています。

売却理由の一つとして昨今の相場上昇を受けた利益確定も
ありますが、一方で現金が必要になったからという理由で
NISAを売却する人もいます。

将来の生活を豊かにするために始めたはずのNISAにお金を入れすぎ
今の生活に使える現金が足りなくなり、結局NISAを取り崩してしまう。

これが世に言われるNISA貧乏です。

私はこれまでこのブログで、買い時を無理に当てようとせず
余裕資金で投資を続け、できるだけ市場から離れないことが
長期投資では大切だと書いてきました。

これに一つ加えるとしたら、NISAにいくら入れられるかではなく
いくらなら売らずに持ち続けられるか
だということです。

NISAの枠を埋めることが目的になって
毎日の生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。

今回は若年層で増えているNISAの売却をきっかけに
NISA貧乏はなぜ起こるのか?そして無理なく投資を長く続けるには
どうすればいいのかを、私なりに考えてみたいと思います。

若い世代でNISAの売却が増えている

新NISAというと長期積立分散という言葉がセットになっているので
一度積み立てたものは長期間保有するイメージがあるのに20代以下では
つみたて投資枠の売却率が2024年の4%台から2025年には約9%まで上昇しています。

2025年は株式市場が比較的好調だったこともあり
利益が出ているうちに一度売却しておこうと考えた人もいるでしょう。

投資をする目的は人それぞれで、利確を否定するつもりはないですが
気になるのが売却理由その売却理由である現金が必要になった
という人も一定数いることです。

生活費や急な出費などでお金が必要になり他に使える現金がなければ
当然NISAで保有している投資信託などを売るしかなく、ここにNISA貧乏の
問題があるように思います。

投資できる金額と投資していい金額は違う

新NISAのつみたて投資枠は年間120万円で月換算では10万円。
さらに成長投資枠を合わせれば年間360万円まで投資できます。

でも年間360万円投資できる制度だからといって
360万円投資しなければならないわけではなく
月10万円積み立てられる制度だからといって
毎月10万円積み立てる必要もありません。

当たり前の話なのに、SNSなどを見ているとNISA満額
といった言葉をよく目にします。

こうした情報を見続けていると、NISAの枠を使わないことが
損であるような気持ちになってしまう人も出てくると思います。

私が大切だと思うのはいくら投資できるのかではなく
いくらなら無理なく投資を続けられるのかです。

毎月10万円を積み立てても生活が苦しくなって
数年後に売却するのであれば、毎月3万円や5万円でも
無理なく積み立てを続ける方が長期投資には向いていると思います。

投資できる限界まで投資する必要はなく特に若年層は時間を味方に
付けられるメリットがあるので一見意味のない少額でも複利の力で
そのメリットは倍増します。

現金を持つことも投資を続けるためには必要

株式市場が上昇している時などは投資をしていて
現金を持っていることが勿体ないと感じることがあります。

例えば100万円を現金で持っているより
オルカンやS&P500に投資しておけば
もっと増えたのではないかと考えてしまうこともあります。

でも現金には投資商品とは違う大切な役割があって
突然家電が壊れたり、病気やケガをしたり
引っ越しや冠婚葬祭などでまとまったお金が
必要になることもあります。

こうした時に十分な現金があれば
NISAを売却する必要はありません。

逆にほとんどのお金をNISAに入れてしまっていれば
どれだけ長期保有するつもりだったとしても
売らざるを得なくなることがあります。

そしてそんな時に株価が上がっているとは限らず
暴落している時に急に現金が必要になる可能性だってあるので
現金を持つことは、単に投資していないお金を持っていると
いうことではないわけで、長期投資を途中でやめないための
保険
のようなものだと私は考えています。

月10万円より月3万円を続ける方がいいこともある

例えば手元に20万円しか現金がない人が
毎月10万円をNISAに積み立てていたとしましょう。

一方でもう一人はある程度の生活防衛資金を確保しながら
毎月3万円を積み立てています。

何事も起こらなければ、当然毎月10万円投資している人の方が
資産は増えやすくなりますが突然50万円必要になったらどうでしょうか?

現金が20万円しかなければ、残りのお金を
どこかから用意しなくてはなりませんし
NISAを売却することになるかもしれません。

一方十分な現金を持っている人なら
NISAには手をつけず積み立てを続けることができます。

私は投資ではこうした余裕がとても大切だと思っていて
投資初期から常に心がけていました。

投資は短距離走ではなく20年、30年と続けていくのであれば
その間には暴落もあれば大きな出費も必ず発生します。

35年や50年などの長期で住宅ローンを無計画に組み
ローン破綻する人も思考は同じです。

最初から全力で走るのではなく自分が続けられるペースで
走ってほしいと思っています。

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NISAは枠を使い切るゲームではない

新NISAには生涯1800万円という非課税保有限度額があるため
できるだけ早く非課税枠を埋めたいと考える人もいるでしょう。

余裕資金が十分にあり、それができる人なら何も問題ありませんが
生活費やいざという時のお金まで削って無理をしてNISAへ入れるのは
問題でして、NISAは1800万円を最速で埋めた人が勝つゲームでは
ないわけです。

人によって収入も違えば生活費も違うので
例え月1万円でもその人が無理なく続けられるのであれば
それでいいのではないでしょうか。

家族構成も違いますし、必要な現金の額も違いうので
他人が毎月10万円積み立てているからといって
自分も10万円積み立てる必要はありません。

横並びが好きな日本人の悪い癖で人は人、自分は自分です。

誰誰ちゃんが持ってるから自分も欲しいとねだる
子供と同じ発想のまま大人になった人の末路です。

SNSで誰かが最速でNISAを埋めたとしても
自分には何の関係もない話で、自分の生活を基準に
投資額を決めればいいのです。

大切なのは市場から離れないこと

私は投資で一番避けたいのは無理をした結果
市場から離れてしまうことだと思っています。

株価が上がっている時だけ投資して下がったら怖くなって売る。
生活が苦しくなるほど積み立てて、結局取り崩す。

これでは長期投資のメリットを十分に生かすことができなく
株価が上がっても下がっても、基本的には何もしせず
生活に余裕を残しながら自分のできる範囲で淡々と投資を続けること。

そして急な出費があってもNISAには手をつけなくて済む状態を作っておくこと。

派手さはありませんがこうした投資の方が長く続けやすいと思っています。

大事なのは自分の生活を壊さない範囲で投資を続けること
ではないでしょうか。

NISA貧乏にならないために

おそらく多くの人が将来の生活を少しでも豊かにしたい
という思いでNISAを始めていると思います。

それなのに将来のための投資を優先しすぎて
今の生活が苦しくなってしまったら本末転倒です。

NISAはとても優れた制度だと思うので無理をして
使うのではなく自分の生活に合わせて使うことが
大切だと思います。

毎月10万円積み立てられる人は10万円
入れてもいいですし、今は余裕がなければ
1万円でもいいと思います。

そして収入が増えたり生活に余裕ができたりした時に
積立額を増やせばいいだけです。

NISA貧乏にならない一番簡単な方法は
売らなくて済む金額だけ投資することだと
私は思います。

投資は今の生活を犠牲にしてまで行うものではなく
将来を豊かに過ごすためのものです。

なので投資をしながら今の生活にもきちんと余裕を残す
くらいの距離感で続けることが結果として長期投資を続け
資産を増やす近道なのではないでしょうか?

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